新たなる伝説 〜「サディスティック・ミカ・バンド プロモーションビデオ撮影会」

kogkog2006-09-01

去る8/30(木)、第3期ミカバンド、人呼んでミカエラバンドの新作映像に聴衆役で出演?してきました。
経緯や実況など、当日付から続く。



会場は屋外で高い位置に屋根があります。雨天決行、撮影のため傘さし不可とのことだけど、降っても濡れる気遣いはなさそうです。
前日の暑さが去ってよかった。


正午集合の数分前に会場着、招待券の整理番号順に整然と入場していきます。全立席、前から3列目を確保。
事前の説明では、新曲を4回繰り返し撮影するとのことです。
ゴムフーセン4個ずつが配られており、1個ずつ膨らませて、最初は右手に持って腰の後ろに隠しとけ、
間奏に移るところで一斉に頭上に掲げて振れ、ここでステージに向かって投げろ!とか、開演まで集団行動の指示をうけて練習したりして。


楽団員は、ギターの加藤和彦高中正義、ベースの小原礼、太鼓の高橋ユキヒロ、歌の木村カエラ、鍵盤未詳。
ナマで見るのは、高中は'81年の「虹伝説」楽旅、高橋は同年"YMO WINTER LIVE"以来、他の面々は初めてです。
けふは演奏会じゃない、宣材撮影だ、とわかっていても、動く姿を目の前で見れるだけでも、と期待が高まります。


ステージに現れる面々。高橋は白のおしゃれっぽい服と帽子で飄々と。高中はいいお兄さん、小原は往年のロッカーという雰囲気。
黄色トレーナーのカエラが目をひきます。小柄だなと思ったら高中が長身なんですね。
いや、御大加藤の前には高中さえ小さい。御大はネクタイにブレザーですよ。


曲が始まります。単純なリフにのせた古典的ロックという趣き。曲も詩もミカバンドらしい、たのしい感じです。
ただしプロモーションビデオだから、音は録音済みのもの。
それにしても、このカッコヨサはなんだ!
各々凄い存在感です。第2期'89年の実況映像なんか、こんなにかっこよかったかなあ。あるいは、これこそがナマの迫力というものか。


でも1回目は少々硬かったような感じでした。
聴衆も緊張してたのか、指示されてたところで誰1人フーセンを投げなかったのも不思議。
2回目以降、聴衆はフーセン練習にかかわらず、もうなんでもあり、好きにたのしんで!という指示に変わりました。
音響も、再生音より楽器音がかなり大きくなったようでした。楽団のノリも増してきてるようです。


カエラの表情やしぐさなど、なぜこんなに輝いて見えるんだろう。
演技というより、ときに所在なげに、ときに気ままに見えたりさえするのに。
この輝きを映像でどこまで再生できるだろうか、という気がふとしました。


曲が終わると、高中はギターを手なぐさみのような感じで奏でます。
ん?馴染みのフレーズ!
「タイムマシンにおねがい」だ!と思うまもなく、次第に他のメンバーが音を合わせてきます。
カエラのナマ第一声をきいたときはトリハダが立つ思いがしました。ノリはまさにロックのボーカルそのものでした。
しかし間奏につづく歌のあたりでなんとなく自然消滅。またそれがセッション風でいいんだけど。


別の回のあとでは、あの軽妙なイントロが。♪オラハシンジマッタダー!
さて、これを知る聴衆は少ないのかな?
♪テンゴクヨイトコイチドハオイデ、サケハウマイシネーチャンハキレイダ、 ワー、 ワー、 ワッワ〜
聴衆の合唱も心なしか細々と。


やがて曇天の日暮れ迫り、照明の明るさが目立ってきます。
結局、4回の予定が延長となって、回を追うごとに盛り上がりつつ、7回撮影で終了となりました。
最後はアンコールの求め空しく、結局まともな生演奏はなし。必ずしも万全の状態ではなかったのかもしれません。
でも、幕間のセッションふう断片だけでも大きな収穫でした。あんな形の演奏を聴く機会はまずありません。
これはアウトテイクの特典映像かなんかで公開されるか?あるいは、非公開のまま伝説として語りつがれるのか?