地には平和を

kogkog2008-11-23


半地下の施設では爆発物を含む兵器の研究や貯蔵も行われていたとか。


昨日付からつづく。大学祭露店の向こうは帝國陸軍兵器行政本部第九技術研究所第三科5号棟です。
当時から残る消火栓には陸軍の星印がみえます。


近所の大学の構内に旧軍遺跡があったとは意外。図書館内で特設展が開かれてると知り、行ってみることにしたのです。
構内に遺跡というより、11万坪の研究施設の跡地の一部に大学ができたという感じです。


図書館で遺跡の所在を尋ね、その方向へ歩き出そうとしたところで話しかけてきたのは、遺跡保存を求めるNPOのかた。
ご好意に甘えて構内を案内していただくことにしました。
この近在にも当時の勤務者がいらして、聞き書きなども進めているそうです。


5号棟では贋札製造が行われてた由。
贋札といっても、香港で接収した國民黨政府の紙幣印刷機を移設して製造したというから、真札と区別がつかなかったかもしれません。


5号棟の反対側に位置する26号棟。

26号棟 無線機や風船爆弾、"怪力光線"など物理関係全般(原爆は別)を研究した第一科が使用した建物。(略)。

飯田則夫「TOKYO軍事遺跡」交通新聞社、2005年。'05/7/30付既出。


怪しげなものも含め、広汎にわたる領域を手がけていたようです。

諜報、防諜、謀略、宣伝、変装などに使われる兵器 − 超小型カメラ、盗聴器、特殊インキ、オブラート便箋、偽造パスポート、無線機といったスパイ用品から、病原菌や毒物、害虫、枯葉剤といったものまで多岐にわたった。

同「図説 日本の軍事遺跡」ふくろうの本、河出書房新社、2004年。同。