前下期以降

昨年3月、あゆこさんが町内会長の籤を抽きあてて以来、不肖わたくしは黒幕として暗躍してきたのであった。
昨日定時総会開催。私の書いた原稿どおりにあゆこさんがそつなく議事進行に努めた結果、議案すべて滞りなく可決承認、17分で終結に到り、晴れて任を解かれた。
おたがいおつかれさまでした。


今から思えば年度上期はゆとりがあった。下期に入って本業の仕事が忙しくなった。
忙しいなどと公言するのは己の無能の一端を曝すようなものかもしれぬが。それでも限度はある。
駄犬あゆはともかく、あゆこさんとの対面時間は極小化した。対話は電話かメールが専らになった。
10年ほど前、現業機関により近い仕事のときと同じような日常が再現した。


仕事中の移動で走る。帰りの列車めざして職場から駅へ走る。
会議や来客が梯子状態になる。間合いがとれても予習復習するほどの暇がない。ぶっつけで喋るほかないことも多い。
自席に戻ると部下や他部署からの相談ごとが怒濤の如く押し寄せる。日中は対人の仕事を優先せざるを得ない。
着手しさえすれば1件数分で片づくはずの決裁が堆積したまま終業時刻が過ぎる。
自分の時間が戻ったと感じられるのは夜晩くなってから。あと生み出せる時間は早朝と休日くらいか。
10年前と違うのは昼食時間を死守したことである。心のゆとりを失わないためにきわめて重要なこととわかった。


4月に入ってからは土日の出勤はせず、総会議案の検討やら引継資料の整理やらに専心した。
先週の疲労は尋常ではなかった。職場より家で根をつめて町内会の仕事してるほうが疲れるのか・・