お役人たちの頭

行政を動かす輿論形成の方法について。以下本文/


拙稿6/6付「人の心」に関しトラックバックをいただいています。
"kisake日記"6/8付にて、名古屋の「自転車通路」が写真とともに紹介されているのです。コメント欄より。

[きさ]さん [2005/06/07 22:13]
いかに自転車が有効な交通手段なのか、って事を、自転車=ママチャリと思っている多くの人たちに知ってもらうか。

まさにそれがだいじですよね。


お役人たちの頭には自動車交通の一部を代替しうる交通手段としての自転車など恰も存在しないかのようです。
せいぜい自動車を甘やかしながら自動車の関与する事故を減らそうとすることくらいでいっぱいのようにしかみえません。


ではどうするか。輿論をいかに形成するか。大きな問題です。


「自転車社会学会」対策会議内に「自転車車道禁止を冗談にしまショー」上演プログラムが登場しました。
具体的かつ網羅的な行動計画の骨骼をなすものです。

alternative

清里へは三鷹あたりまで自走して中央線で行こうかと思ってたんだけど。
オフクロの出発も土曜朝になりました。近所で同乗者1名を拾って、6時ころには調布から高速に入りたい由。


そのときざーざー降りだったら、それに乗せてもらっちゃおっかなー。
私の他に2名と自転車2輛は乗れそうですけど、合流するのは却ってたいへんかな。


予報では土日だけ雨マークですね。あーあ。

けさのできごと

新宿駅南口先、小田急線路上空の人工地盤を1輛の自転車が走り回っているので、呼び止めて「ここは自転車で走れませんよ」とご注意。


駐輪場を探して迷い込んだという。尋ねられても、どことはすぐに思いつかないなあ。
ルミネ2の下にあったけど朝早くは空いてるかな?高島屋とか東急ハンズとか紀伊國屋とかのほうはたしか10時前まで閉鎖だったはず。
ちゃんと答えられなくてごめんなさい。


いつだったか京王百貨店の駅弁大会に自転車で来て、駐輪場がないというので駐車場にとめたら4千円くらいとられたことがあったっけ。
東京の自動車駐車場整備は進んでるそうだけど、駐輪場はどうなってるんでしょうね。

駐車場整備状況

お役人流または御用学者流の恣意的統計操作が介在してるかどうかは検証してません。
違法駐車問題検討懇談会(警察庁交通企画課主催)「違法駐車問題への対処の在り方についての提言」 平成15年9月
提言(本文)(pdf)7頁より。

 特に、駐車容量の拡大は顕著であり、東京都及び大阪府における一般公共の用に供されている駐車場の整備状況をみると、平成3年から平成14年までに東京都で約25万台分約68%、大阪府で約16万台分約92%増加している。この統計には急増しているコインパーキングが含まれておらず、実際には駐車スペースの確保は更に進んでいる。

添付資料(pdf)2「東京都及び大阪府における駐車場の整備状況の推移」掲載の数値から。
東京都では36万3414台分から60万9984台分へ、24万6570台分・67.8%の増。
大阪府では17万9031台分から34万3572台分へ、16万4541台分・91.9%の増。

価値観の反映としての謎

高山俊吉「道交法の謎―7500万ドライバーの心得帳」講談社プラスアルファ新書、講談社、2004年。ISBN:406272250X
道交法の謎―7500万ドライバーの心得帳 (講談社プラスアルファ新書)
新刊で読んで、これは機会あればちゃんと論評せねばと思いながら放置。久しぶりに書きかけ原稿をみたらもう1年ほどたっちゃってました。


当時一読、著者が道交法の何を以て謎といいたいのか、よくわかりませんでした。
売れそうな書名を先につけて書き下ろした企画なのかと疑われるほどです。最近の流行?


法令も多数説も私には体系だって合理的であるようにみえます。判例にはたまにかんちがいがあるようですけど。
謎は法令体系自体にあるのではなく、それが遵守されない現実が放置されて誰も恬として恥じないことにこそあるのではないか。
自動車運転者の大多数が斯くも獰猛にふるまい、以て自他の生命財産を危険に曝しながら、そのことに対して法令や規範が十全に機能しえていない現実という謎。
何を以て謎というかがその背景にある価値観を反映してしまうわけですね。