異次元の笠間センチュリーラン2003


Date: Tue, 9 Sep 2003 09:20:22 +0900
Subject: [BD cycling:13500] 異次元の笠間センチュリーラン 2003


みなさんこんにちは。こぐです。
笠間ご参加のみなさん、現地ではあまりお話しもできず失礼しました。


異次元のレポートです。

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為参考。「異次元の笠間センチュリーラン2002」

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異次元の笠間センチュリーラン2003 (速報?)
1.序 2.破 3.緩 4.急 5.結


1.序


茨城県笠間市を中心に、筑波山麓、那珂川流域100マイルを走るイベント。
初出場の去年は、本部撤収時限ぎりぎりで完走を果たした。


去年の猛暑が嘘のような涼しさ。曇天の自転車日和。
しかし、午前の中盤から明らかに巡航速度が落ちている。
重装備を解いたつもりの我がBD-1wが少しも軽く感じられない。


早くやめたいとばかり考えながら走る。
前半90km強を終えたところで、去年よりすでに30分ほど遅い。


2.破


後半、出走するか否か。
時間内完走のためには、4時間弱で60km強を走ればよいことになる。
山がちの行程。私にはらくに走れる時間・距離ではない。


しかし成算はある。
なら行くしかないと思う。


ここで、同行の仲間3人がリタイア決定と判明。
私もやめてしまえば、みんなでごちそうでもいただいて、ゆっくり
遊びながら帰れる。


大会本部によると、午後の出走は私が最終とのこと。
スタッフ1名が自転車で伴走し、補給所や立哨を撤収していくという。
私がやめさえすれば、スタッフも早く帰れる。


みなさんにご迷惑をかけてまで走る価値があるのか。


私にはある。申訳ないけれど。
仲間に見送られて走り出す。


3.緩


たしかにらくではない。後続の伴走者も気になる。
途中、巡回中の主催者側自動車から何度か声をかけられる。
「まだ走りますか?」
もちろん、時間の限り走るしかない。
どこに不調があるわけではない。ただ遅いだけだ。


走りながら去年の思い出を辿る。
沿道の駄菓子屋。仲間と出会い、アイスをわけてもらった。
路傍、ここで力尽き昼寝したっけ、という4箇所も覚えている。


今年は昼寝どころか、休憩を最小限とするよう努めた。
給水所・チェックポイント計6ヶ所以外では、午前午後各1回しか休んでない。
腰かけたのも昼だけ。いずれも数分、補給などで忙しいだけの休憩。


4.急


最後の給水所。自転車を載せたワゴン車が目に入る。
「本部の撤収時限が迫ってます。」というスタッフ。


去年、仲間と交わした会話を思い出す。
「午後も走ってよかったと思えるときがくるのかなあ。」
「絶対くるよ。たとえ最終ポイントで回収されたとしてもね。」


そう、最後まで諦めないことがだいじなのだ。
しかし、もしかしたら、
今が「最後」なのか。諦めるべきときなのか。


「失格でいいですから、本部まで走ります。」
そういうほかない。
制限時間超過なら失格も已むをえまい。
しかし、今ここで回収車に乗るわけにはいかない。


スタッフは私のわがままをきいてくれた。


最後の峠は驚くほどあっけなかった。
長い隧道を抜け、翼よあれが笠間の町だ!と去年も思った。
全力でゴールをめざす。きっと仲間が待っている。


薄暮の気配が迫る。人影も疎らな大会会場の公園に全速で突入。
まず仲間3人の拍手、その先に撤収作業中のスタッフの拍手に迎えられてゴール。
「みなさんのおかげで走りきることができました!」


5.結


完走証を発行してくださった。記載時間は8時間57分。
あと3分で公称9時間の制限を超えるところだった。


160km弱の全行程中、どこかで何が違っても、時間内完走はできなかった。
全力を出しきったと思う。これが私の今の実力なのであろう。


来年も出るなら、必ずや実力をつけねば。
今回のような経験は最初で最後だ。


みなさんありがとうございました。

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