最近読んだ本から 〜寸評・断章
まずベストセラーから。
私は、売れてるというだけの動機で読むことはないのであるが。
養老孟司 「バカの壁」
新潮新書、新潮社、2003年。ISBN:4106100037
新刊当時買って放ってあった。年末の流行語大賞か何かを受けたらしいので読んでみることにした。
売れてるのは書名のせいか。出版不況といわれる中での象徴的現象か。
読後感乏しかりき。ということは私がバカなのかも。
さっぱりわからない、のではなくて、あまり目新しい内容がない、という点で。
どっちでも同じようなものか。
これだけで終わってはしょうがないので。
佐藤孔亮 「『忠臣蔵事件』の真相」
平凡社新書、平凡社、2003年。ISBN:458285205X
時節柄というわけでもないが、暮れに読んでみたくなった。
史実の検証は広汎に史料にあたって説得力がある。
おそらく史実を枉げて「假名手本忠臣藏」の作者が作品にこめた暗喩にも言及。
芝居全段通して鑑賞してみたい。かつて圓生の「淀五郎」を録音で聴いたときもそう思った。