der Lindenbaum


高1の音楽の時間。シューベルトの歌曲集「冬の旅」第5曲「菩提樹」、近藤朔風訳の一節に、
「みきにはえりぬ ゆかしことば」とあります。音楽の教師は、
「幹に 映えりぬ」と歌えという。これに対し、
「幹には 彫りぬ」ではないのか?とクラスを二分する激論が巻き起こりました。
これに終止符を打ったのがkogによる品詞分解でした。


「映ゆ」(はゆ)はヤ行下二段活用。完了または確述の助動詞「ぬ」には連用接続し「映えぬ」となる。
「彫る」(ゑる)はラ行四段活用。同じく「ぬ」には連用接続し「彫りぬ」となる。


旧仮名遣いなら「みきにはゑりぬ」となり、紛うはずがありません。


原詩
Ich schnitt' in seine Rinde so manches liebe Wort,