20年の時限装置

たしか'85年。大晦日の夜、仕事を終えてから、21時ころ開演の音楽会に行きました。場所は五反田だったかな。
山下洋輔鼓童のジョイント。小編成のフロントに和太鼓の重低音と拳打ち肘打ちのピアノというのは凄い迫力です。
晦日ということもあり、真剣勝負の演奏の合間、余興みたいのもふんだんにあって楽しめました。


管奏者が2人、舞台中央に歩みだして、ぷっぷかぷっぷか掛け合いを始める。なんだなんだ?
やがて、なんだかききおぼえのあるリズムとイントネーションが現出。
これは、これは、「デン チューデ ゴザルゾ」「デン チューデ ゴザルゾ」と吹いているのか!!
和太鼓がこれに応じ、「ドン ドコドドン ドコドドン ・・」 
なに、このリズムは!?と思ったところで、フロントが静かに奏でだすメロディーは!
言わずと知れた、ラベルのボレロに突入。


なぜこんなことを思い出したのかというと。
昨日コメント欄にて、Asakoさんがオペラシティの五嶋みどり公演きっぷを偶然入手したとのこと。
どれどれ、と見てみたら、1/16は山下洋輔ではないか。


組曲「ジャズマン忠臣蔵」(初演)作曲:山下洋輔/編曲:松本 治/構成:筒井康隆

実は二十年前に一度予告編としてやったことがあるが、

というのが、私の見た殿中とボレロであったのか!?


いや、完全な予告編は別の公演であったのかもしれません。しかしあの大晦日のひと幕が、今回の大作の伏線のひとつであったことはまちがいなさそうです。
20年を経た時限装置が起爆することになるのでしょうか。