指標銘柄

昨晩のできごと。Katzen_Talさんのお誘いにのって、十条某所へ参集。
十条って山手線の外だ、遠い?でもよく考えてみると、新宿の職場からだと駅間15分ほど、東京駅へ行くのと同じくらいなんですね。
駅前から1960年代風のアーケード商店街を進み、それが終わるあたりにめざすお店はありました。


ほどなくKatzen_Talさんとみはみはさん登場。
乾杯はよなよなエールです。グラスの底から細かい泡の下端がゆらゆらとたちのぼり、やがて上端へ収束します。
まさにクリームのような泡。冷たすぎぬ液温。果汁のような甘さ、そして深い苦味。ピスタチオなど齧りながら。


やがてお目当てのチーズケーキあらわる。
なめらかな、とろけるような食感。あれ?これといって特徴のない?といった第一印象。
しかし味わうほどに、深く秘められた風味が感じられてくるかのようです。
仄かな酸味と控えめの甘味がほどよく調和し、乳脂肪の濃さをひきたてます。どれも突出した感じがないのです。
これは私の価値観の中で、チーズケーキの指標銘柄になるかもしれません。しかもきわめて高水準の。


ご主人は以前、独逸料理職人さんだったとのこと。いろんなお話をしてくださいました。
30年以上前に独立して地元に珈琲店を構え、'86年にバーに転向された由。チーズケーキは珈琲店時代から続くものだそうです。むべなるかな。
次の機会には伝統のタンシチュー、テイルシチューなども味わってみたい。