その店尻手る

「今日の隊ちょ〜」昨日付にて、「元祖ニュータンタンメン本舗」の話題。
なんかきいたことあるなー、と記憶をたぐると。


過日、野暮用で尻手(しって)に出かけた折*1、めったに来ないとこだから、めづらかなるらーめん屋でもあれば寄らむとぞ思ひて。
駅前の当該支店に入ったのでした。なんだか下町商店街の中華料理屋か焼肉屋といった風情です。


初めてのラーメン屋では筆頭メニューを頼むのがわがS.O.P.*2。タンタンメンを食した印象はといえば、

本来の坦々麺とは違って、ありがちなスープ麺。でも、スープは透明なスープに挽肉を入れて(炒めるわけじゃない)、溶き卵を流し入れ、あとはちょこちょこっと調味料。

まずは隊ちょ〜ご指摘のとおりであります。


そもそも担担麺の名は、屋台を担いで売り歩いたことからとか。
軽量化のために汁は極少、濃厚な芝麻醤でとろみをつけて麺に絡める程度、というのが正統とされるらしい。
とすれば、「元祖ニュータンタンメン」は似ても似つかぬ代物です。


でもこれはこれで、ふしぎと、調和の幻想を醸すものではあるまいか。
炒めだか焼きだかの大蒜が大量に用いられていることに食べ始めてから気づき、こりゃ明日におうだろなー、と思いながら、でもなんかおいしくて、汁も大蒜も残さず食べちゃったのでした。


これは担担麺の正統にはほど遠いとしても、「ニュータンタンメン」の元祖にほかならぬのかと感心した次第です。
B級グルメ」などということばの意味するところはよくわからぬものの、なんだかこれぞB級と呼ぶにふさわしく思われたことでした。
kog家用語*3では「やくざタンタンメン」というべきものであります。


ところで、店内の能書き曰く、大蒜のにおいはりんごを食すると消える由。
それはいいことをききました。というわけで爾来、kog家冷蔵庫にはりんご100%果汁が常備されて今日に到っています。

*1:用向きはとくに秘す。

*2:Standard Operation Procedure.

*3:9/7付