1年後の審理

一昨年の事件については昨年までに審査請求・再審査請求を行ってきたところです。
主な経緯は、'06/2/22付「昨晩の椿事」9/13付「労働保険審査請求例」、'07/2/9付「意見書及び新たな関係資料等」12付「再審査請求へ」など。
その後ほぼ1年を経て審理期日の通知があり、先月某日、出席して意見を述べてまいりました。
訴訟に先立つ手続はこれが最後です。


定刻から30分ほど控室で待たされた後、審理室に入ると、何やら法廷のような雰囲気です。
正面の高い席に審査長、両側に委員など。中央に向かい合った書記。そして私の席の左側に原処分庁職員。


審査長の開会宣言に続いて、「請求人は氏名を述べて下さい。」
次いでいきなり、「請求人は意見を述べて下さい。」ときました。
控室で読んだ次第では、その前に「審査会事務局による事件の経過説明」があったはずなのに。省略されるみたいです。
「持ち時間はどのくらいですか」と問うと、「10分くらいで」との答え。


計時しながら、69頁に及ぶ事前配付資料の参照頁を示しつつ話し始めます。
意見書等に記した主張の要点、行政庁処分・審査官決定における誤りの指摘など、ほぼ10分で過不足なく終了しました。
続く行政庁の意見陳述は、「原処分は適法妥当であると思料します。」という趣旨のひとことだけ。
この後、審査長・委員の質疑が10分ほど。


質疑の最後に「請求人は何か言っておくことがありますか。」
これは予想外で、とっさに「意見書と本日の意見陳述をよく検討して下さい。」と言えたのみでした。
「審査会の良識に期待します。」くらい言えればよかった。


法令の行政解釈によれば無理筋、であれば審査会に期待するだけ無駄なのかもしれませんが。主張すべきはしておかねばなりません。
過去には世論を背景に原処分で無理筋が通って厚労相もそれを支持した例あり。