路上喫煙者の暴行

些か旧聞に属することであるが。

時事ドットコム: たばこの煙払い、鼻折られる=嫌った学生殴った男逮捕−埼玉県警


 さいたま市の路上でたばこの煙を嫌がるそぶりを見せた同市の男子大学生(23)の顔を殴り、鼻の骨を折る重傷を負わせたとして、埼玉県警浦和署が同市のアルバイトの男(22)を傷害の現行犯で逮捕していたことが23日、分かった。
 男は「(学生の)そぶりに腹がたった」と供述しているという。
 調べによると、男は22日午後9時50分ごろ、さいたま市南区別所の路上で喫煙していたところ、通りかかった「嫌煙派」の大学生が自分の顔の前で手を振り、煙を払ったのを見て立腹。大学生ともみ合いになり、顔を殴った。
 大学生が「知らない男に顔を殴られて鼻血が出た」と110番。駆け付けた同署員が男を逮捕した。(2008/07/24-04:27)

いろいろとふしぎな記事である。


その1: 「たばこの煙払い、鼻折られる
犯人が検挙された犯罪の被害を受動態で記述する見出しって、よくあるのか。
その2: 「嫌った」「嫌がる
公共空間での迷惑行為について、それを「嫌った」とか「嫌がる」などという表現って、よくあるのか。
その3: 「嫌煙派』の
被害者の大学生が「私は『嫌煙派』です。」とでもおっしゃったのか。


被害者の行為が非常識でそれが事件を起こしたかのような印象を読者に与えることを意図して書かれたものなのか。
記者または取材源のもっていた先入観が露呈しただけなのか。


常識的な見出しを試みに草してみる。


現: たばこの煙払い、 鼻折られる=嫌った学生殴った男逮捕−埼玉県警
改: 路上喫煙者が暴行=煙払った学生に腹立て殴った男逮捕−埼玉県警