解剖実習

kogkog2009-06-08


食虫大学講座連載第4回、一昨日付からつづく。


執刀は東京農大名誉教授三橋淳先生。この分野で世界的第一人者という。
虫籠から南米産ごきぶりをつかみ、ビーカーの水に漬けて溺れさせ、生理的食塩水を張ったシャーレーで執刀開始となる。
一部始終が肉眼カメラ、拡大鏡、顕微鏡の3種を使い分け上映されるという趣向である。
サシの入った霜降状の脂肪体を切り開き、心臓、胃、腸など、さらに頭蓋を割って脳や視神経なども確認。器官の透明感が美しい。
ごきぶりそれ自体に毒や有害物質があるわけではない、活動域の不潔さを反映するに過ぎないとのお話。なるほど。


このあとの講座では人間総合科学大学教授にして寄生虫学の泰斗藤田紘一郎先生ご登壇。自ら身中に真田虫を飼ってらっしゃるという話からひとしきり盛り上がる。
両先生のお話はどちらも下手な芸人よりよほど笑えた。
どんな分野であれその道をきわめたかたのお話は巧まずして面白いという典型のようだった。



翌日付につづく。