終熄へ

某非公開掲示板にて。4/18付でふれたのとはちょっと別のところでも、「自転車にヘッドホンってどう思います?」という話題に関して投稿多数。
私もそのうち投稿しようかな、でも流量が多すぎるからついてけないかな、などと思ってるうち、すでに終了の様相を呈しています。
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わが所論はさておき。
法令解釈、とりわけ罰則に関して、私は法文を読んだかぎり、次のように理解していました。


0 結論
 たとえば東京都や高知県などで、「安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転」した者は、
 道交法71条第6号違反の罪で、同法120条第1項第9号により、5万円以下の罰金に処せられる。


1 罪と罰は法律が定めている。
 道路交通法(昭和35年6月25日法律第105号)

第120条第1項 次の各号のいずれかに該当する者は、五万円以下の罰金に処する。
 同項第9号 第71条(運転者の遵守事項)(略)第6号(略)の規定に違反した者


2 法律が都道府県公安委員会に委ねている事項がある。
 同法

第4条第1項 都道府県公安委員会(以下「公安委員会」という。)(略)。
第71条 車両等の運転者は、次に掲げる事項を守らなければならない。
 同条第6号 前各号に掲げるもののほか、道路又は交通の状況により、公安委員会が道路における危険を防止し、その他交通の安全を図るため必要と認めて定めた事項


3. 法律の委任に基づいて都道府県公安委員会が定めた事項には次のようなものがある。

 3.1 東京都道路交通規則(昭和46年11月30日公安委員会規則第9号)

 第8条 法第71条第6号の規定により、車両又は路面電車(以下「車両等」という。)の運転者が遵守しなければならない事項は、次に掲げるとおりとする。
  同条第3号 高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞こえないような状態で車両等を運転しないこと。ただし、難聴者が補聴器を使用する場合又は公共目的を遂行する者が当該目的のための指令を受信する場合にイヤホーン等を使用するときは、この限りでない。


 3.2 高知県道路交通法施行細則(昭和35年12月20日公安委員会規則第5号)

 第11条 法第71条第6号に規定する車両等の運転者が遵守しなければならない事項は、次に掲げるものとする。
  同条第8号 高音でカーラジオ等を聞き、又はイヤホーン等を使用してラジオを聞く等安全な運転に必要な交通に関する音又は声が聞えないような状態で車両等を運転しないこと。ただし、難聴者が補聴器を使用する場合又は公共目的を遂行する者が当該目的に関し指令を受信するためにイヤホーン等を使用する場合は、この限りでない。


4 都道府県公安委員会が定める規則は次による。
 警察法(昭和29年6月8日法律第162号)

第38条第5項 都道府県公安委員会は、その権限に属する事務に関し、法令又は条例の特別の委任に基いて、都道府県公安委員会規則を制定することができる。


5. その他
 5.1 「交通の危険」との関係
  自動車・原付での携帯電話使用などに関しては、違反行為により道路における交通の危険を生じさせたか否かで適用される罰則が異なる。
  '05/6/10付掲載のとおり。上掲例3.ではそのような区別はない。
  もとより、上掲例3.違反の罪は、道路における交通の危険を生じさせなくても成立する。


 5.2 「安全運転義務」との関係ほか
  '05/6/14付