駅前中華の技

四川水煮肉は牛を麻婆豆腐ふうに煮たものです。
ひとくちめは脂っこく濃い味という印象でしたが、ふしぎとしつこさがありません。
唐辛子のからさだけではなく風味が十分に生きてます。


蝦春巻はかりっとした外皮をうっかり齧ったら、液状内容物は半端じゃない熱さ。
ぷりぷりの小蝦の食感が心地よい。オーソドックスな仕上げながら基礎技術の確かさを感じさせます。


追加でもうひと皿、何がいいかな。鴨か羊か蜂の巣か。
珍しさから、蝦蛄の唐揚ってのをためしてみました。
やわらかめの身に鹽味。これも濃いめだけど、なんともいえぬ磯の潮くささが伝わってくるようです。
鹽の微量元素のなせる業か調味の妙技か。


デザートには亀ゼリーの仄かな苦みが爽やか。
急須で供される烏龍茶をおかわりして、炭水化物控えめ腹八分目でごちそうさまでした。
濃い味つけでしつこさなく食後の渇きもないとは、並大抵の技ではあるまい。タダモノではない。