澱面界

kogkog2009-02-23


をととひの夜食 深谷宿にて


主宴のはねたあと、その名も「千鳥」の間でご相伴にあずかる。
部屋の主にして斯界の達人が宿近くの造り酒屋で仕入れてきた由。
「うまい酒はないか」「未だラベルを貼ってないのが奥にある」といった経緯で出てきた由。
1升2千円とは廉い。


静かに瓶を傾けると、澱はとろろ芋のような粘りけをもっているように見える。
ほどよく混じりあったところを茶碗でいただく。


爽やかな口あたりと鋭く脳にぬけるような陶酔感。
よく味わうと微かに舌の痺れるような感覚もある。
酒は呑めないし味わいかたもさっぱりわからないけど、これはうまいと思う。
いくらでも呑めそうな気がするのに、茶碗1杯もあけられないのがつくづく残念なり。