小海線追想

"DISCOVER JAPAN" 華やかなりし頃、国鉄提供のラジオ番組で、全国各地の駅の案内放送を流すコーナーがあった。
オープンリールデッキに録音しては繰り返し聴いた。


「のべやま〜、のべやま〜、国鉄最高駅、標高1345m、のべやま〜、・・・」
という口調を覚えている。この番組で野辺山駅のことを知った。
実況録音は気動車の発車音とともに、「次は、しなのかわかみ〜」という声で終わっていた。


信濃川上という駅名の由来は信濃國の川上村であろうが、信濃川の川上とも読める。
野辺山原から下って埼玉県境の三国峠*1に向かうあたりが千曲川源流域で、遠く川下に到って信濃川となる。


昨日放送の脱力番組*2では、信濃川上の次の佐久広瀬駅がとりあげられていた。
当地の夏の風情がよく伝わってきた。車体広告が風林火山ということは昨年の取材か。
列車で幾度となく通ってるし、駅周辺の道もよく利用するけど、乗降したことはない。秘境駅という感じはしてなかった。


さらに下っては、3つ先の無人駅で、某写真家の撮影業務に立ち会ったことがあった。
鉄道写真の泰斗として夙に知られた方だった。エキストラの人物の扱いなども流石と感じられた。
先ごろ訃報に接した。個展*3準備中の急逝とのこと。合掌。

*1:8日付に画像ほか。

*2:6/11付ほか。近ごろ登場の新しい語り手はあまり脱力しない。

*3:キヤノン:オープンギャラリー 『鉄道回廊』一期一会を求めて 」、9月14日まで。