福音書への旅

# ぽた郎さん 『高校生のころ,ヘルムート・リリンクのBWV114を聴いていたく感銘して,バッハのカンタータを原文で読むべく大学の第二外国語で独逸語をとったぽた郎でした。一ヶ月でザセツしたけど。(笑)』


声楽からドイツ語へ進むとはすばらしい。kogはその逆を行ったのです。
高1の秋、バッハの器楽はだいぶ聴いたから、そろそろ声楽へいくかと思ってたとき、たまたまRichter'58年のマタイ全曲がFM放送されるというので録音して聴いたら、正直いってうんざり。
バッハの声楽は生涯聴かないかも、と思ったことでした。
バッハ:マタイ受難曲 BWV244

その後、大学時代に下掲書1の文庫新刊により吉本と出会い。就職して2所収「異神」の引くゲッセマネの祈りを追究せむとて、3所収「マチウ書試論」、4を経て共観福音書に至り、革命思想の書として読む。イエスはじつに、ユダヤ教支配、ローマ帝国支配に対する反逆者としてあらわれた。
では受難曲はどうか。再びRichter'58年版を聴く。ぶっとんでしまいました。人類史上最高のメロドラマですね。
高校時代と異なり、ドイツ語をひととおり学んでたことも感じ方を変えたか。ルター訳の福音書からの引用も世俗歌曲の詩も、それほど難しくありません。というか、現代口語との区別がつくほどドイツ語に習熟してないからそう見えるのに違いない。
全曲3時間、車中カラオケとしては八ヶ岳こぐ山荘まで歌いながら走るのにちょうどよかったりしました。
無人島へ持ってく音楽。あるいは自分の葬儀で流す音楽。遺言しとかなきゃ。


さて、BWV114、量販店で探してもなかなか選集にはとりあげられてませんね。
やはり全曲集に手を出すほかないか。我が敬愛するLeonhardtとHarnoncourt、60枚組6万円だっけ、、