運命の2冊

「miharuqのひとりごと」5月24日付にて、単語集が話題になってたので思ひ出など少々。


私は高校受験で間違って進学校に入ってしまったので、それまで全科目にわたって殆ど学校の勉強しかしてなかった身としてはたいへん苦労したのでした。
何しろ、高1前期の校内実力試験で、英語の偏差値は40台。
その後、下掲書に出会ったおかげで、なんとか大学受験レベルには追いついたものの。この2冊の恩恵ははかりしれません。


1 「浜島書店の6千語」。
2 「新英和中辞典」第4版、研究社。


出会いといっても、1も2も、受験秀才の間では定番のようだったので、真似しただけなんです。


1は正しい書名さえわかりません。実家の妹か母に託してあったはずだけど目下行方不明です。検索してみてもそれらしいものはなし。絶版になってるのでしょうか。
赤いビニールのカバーで、正方形に近い変形版が印象的でした。1回2頁50語、表が語集で裏が確認テスト。頻度順、品詞別の排列で、用例なども簡にして要を得たものでした。
頻度順というのは、巻頭から自分にとって簡単なところはすっ飛ばして、実力に合ったところから念入りにできて、しかも途中いつ投げ出してもそれまでの努力が無駄にならないという点で手がけやすいのです。巻末にはアルファベット順の索引もあって便利でした。


2は例文と類義語記載の豊富さで定評がありました。辞書を変えたとたん、それまで難解そうにみえてた文がよくわかるようになって吃驚。
そうか、秀才連中はこの辞書を使ってるから、あんな難しい英文がわかったんだ!と、手品の種でも見たような気がしました。


去年中学に進んだ甥の入学祝に何か辞書をと思って、いっしょに本屋に出かけ、いろいろ手にとってみました。
大学教養くらいまでは使えて、用例の豊富なもの、しかも、厚く重かったり字が小さかったりして引くのが億劫にならないもの、といった基準で探してみて、2人ともぴぴっときたのが3でした。


3 花本・野村・林 編「旺文社レクシス英和辞典」旺文社、2003年。ISBN:4010751312


用例が多様で、しかもくだけた表現とか、改まった場合とか、使い分けにも言及されてます。活字の大きさや色づかいなど、視覚にも圧迫感がありません。
目的の語を検索するだけなら、いずれ電子辞書などを使う時期が来るでしょう。初学者は紙の辞書をひくくせをつけることがだいじだし、頁を繰るうち、目的の項以外のところが目に入って知識になる、という効果もあることでしょう。3は、ぱらぱらと拾い読みしたくなるような感じがあります。私もちょっとほしくなりました。
3 旺文社レクシス英和辞典