オープンリールの思ひ出

TRIO*1製オープンリールテープデッキが'69年ころから家にありました。
家に届いたとき、「これはテープレコーダーじゃなくて、テープデッキなんだよ。」といわれたのが印象的でした。
親が使うために買ったもの。ライブラリーには、FMの特別番組「サッチモの急逝を悼んで」なんてのを丸どりしたのがあったり。


それをやがてkogが乗っ取り、中3でTEACカセットデッキを買ってもらうまで、エアチェックの主力機として使用してたのです。
スコッチのスプライシングテープを使って切り貼りの編集なんかもしました。
4トラック専用、速度は19、9.5、4.75cm/sec.の3段切替*2。テープを4分割し、ステレオ往復で使うわけですね。
ちなみに高級機になると、「ツートラサンパチ」という贅沢な使い方もできるのでした。2トラック・38cm/sec.のことです。この場合は片道でおしまい。
トラックが太いほど、速度が速いほど、記録される情報量が多くて、音質劣化が少ないわけです。


小6のとき放送委員会で、番組企画や機械操作なんか、好きなようにやってました。
あるとき、おひるの放送でエアチェックテープ流してやれ、と思って、かけてみたらなんだかヘン。
再生音といっしょに逆回しの音みたいのが聞こえてるぞ!


学校の再生機は2トラック専用だったのでした。うちのは4トラックだから、往復の音を全部再生しちゃったわけです。
しかも4チャンネルのトラックは互い違いに入ってるので、2トラック機で左右いずれかのみ再生しても、往復聞こえちゃう。
とんでもない放送になってしまったわけですが、2トラックと4トラックの違いを身をもって学んだのでした。


思い出深い銘機も、実家を建て替えた'96年に廃棄されたもようです。

*1:KENWOOD

*2:カセットの規格は4.75cm/sec。