寝た本読めり。

目覚めるべくして目覚める現象について、4/17(土)付日経夕刊の連載コラム「あすへの話題」で、宇宙物理学の池内了氏がふれてました。
最近の研究では、「何時に起きよう」と思って寝ると、その時刻の1時間ほど前から、コルチゾールというホルモンの血中濃度が上がり始め、起きるべき時刻にピークに達する、という実験結果が報告されているとのこと。睡眠中も生物時計は機能し、それに「何時に起きる」という意思の力が加わっている、と解釈されるそうです。寝た本は下掲書1。


で、その本読んでみました。「言海」文典は一時中断。通勤1往復半で読了。
分子生物学で、生物時計に関する研究はここ数年でずいぶん大きな発見や進歩があったようですね。研究の先端にいる著者が、その成果を明晰な筆致で語ってくれています。専門外の読者にとっても結論だけでなく、分子生物学の方法の一端にもふれられた気がします。
生物時計は、地球上の殆どの生物がもつ。細胞1個単位でも機能する。蛋白質の変化を利用して24時間を刻む。したがって学習を必要としない。基本的なしくみは猩猩蠅も人間も共通に持つ。ということは、両者が進化の過程を分かった7億年前から存在した、云々。


うーむ、超能力の種明かしをされたみたいな気もする。
でも、neriumeさんもkogも、現代文明社会にあってなお生命の本能を蝕まれていないのだ。


文献後半、睡眠に関する論考は、こっちも眠くてへろへろで読み飛ばしたのであまり印象にないのです。
そういえば生命時計、化学反応速度は温度に依存するので、それを補正する機構がどうなってるか、明確な説明がなかったような?あったかな?